これまで我々が確立してきた手術手技を、昨年1冊の教科書にまとめました(若手脊椎外科医のための内視鏡手術ガイド 岩井グループの技術の今、日本医事新報社(2018/11発売))。この本の内容を実際の手術場で感じてもらうために、内視鏡脊椎外科手術手技セミナーを2019年10月25日(金)、26日(土)の2日間にわたって開催しました。場所は品川にある稲波脊椎・関節病院で、湯澤副院長がリーディングして行われました。これまでにも、このサイトでもご紹介した看護師向けのセミナーはあったのですが、医師向けのものは今回が初めてになります。これまで多くの医師を手術見学などを通して受け入れてきましたが、今後は毎年このようなセミナーを通して、1回の手術見学では得られない体系的指導ができればと考えております。
症例や講義はFESSのみでなく、MED・MEL・ME-PLIF・CMELなど多岐にわたり、部位においても頸椎・胸椎・腰椎と全てを網羅するものとなりました。夜の講義ではお酒も飲みながら、ざっくばらんに意見を交換することもできました。また海外からも台湾Far-Eastern Memorial HospitalのJwo-Luen Pao,先生をお招きして、今話題となっている「Unilateral Biportal Endoscopic Spine Techniques(現在日本で行われているFESSと異なり、皮膚切開を2か所設けて内視鏡と鉗子類を異なる皮膚切開から挿入して行う手術、時期を見てまたこのサイトでご紹介していきます)」の講演をして頂きました。大変充実した2日間で、終了後のアンケートでも概ねご満足いただけたようです。ただ改善点はまだまだありますので、来年度以降更に良いセミナーになるよう岩井医療財団一丸となって取り組んでまいります。
最後にご参加頂いた先生方本当にありがとうございました。また手術場や事務方のスタッフの皆様、事前の準備から終了後まで本当にありがとうございました。この場をおかりして感謝申し上げます。
古閑比佐志
- 資格・所属学会
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日本脳神経外科学会 専門医
日本脊髄外科学会認定脊髄内視鏡下手術・技術認定医
日本脊髄外科学会
日本整形外科学会
内視鏡脊髄神経外科研究会
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